元気な泣き声を響き渡らせて、誕生する場面から話が始まります。
母親に抱かれておかゆを食べていたあかんぼうが、やがてはいはいをするようになりました。
自分で動きまわるようになると、顔立ちやなんにでも好奇心いっぱいの様子に、〈ぼく〉らしさがでてきました。
だっこの仕方、家のなかの様子、着ているものや食事など、日常の細々したことを絵が語ってくれます。
一昔前のマレーシアの田舎の感じがよくわかって、おもしろさが増します。
親のこまやかな愛情も漫画だとストレートに伝わってきます。
六歳になると、父さんに連れられてコーラン塾に行くことになりました。
コーランを正しく読むためにアラビア文字を習います。
〈ぼく〉にとって初めての友だちが、ここで出会ったメオールさんの家の三人兄弟でした。
メオール三兄弟は、川で泳ぐこと、魚をとることをみっちり教えてくれました。
〈ぼく〉を一人前のガキ大将にしてくれたのです。〈ぼくら〉は、朝から晩までなにをするのもいっしょでした。
勉強そっちのけで遊びまわっている〈ぼく〉をみて、両親はずいぶん心配をしていました。
たしかに、学校で元気だったのは図画の時間だけでした。
先生は〈ぼく〉の絵をお手本と言ってみんなに見せます。