算数はだめな見本として、しょっちゅう前に出されました。
あるとき、父さんにひどくしかられますが、そのあと、父さんは初めて〈ぼく〉をゴム園に連れて行きました。
「おまえは長男なんだからおおきくなったら、このゴム園はおまえのものになるんだゾ!おまえが管理するんだ!」。
〈ぼく〉がびつくりしていると、「もちろん、しっかり勉強して、試験にうかってからのはなしだよ」。
それから〈ぼく〉は、人が変ったように勉強をしました。
メオール兄弟とも遊ばなくなりました。
カンポンの夢のような少年時代もそろそろ終わりになろうとしています。
町の学校の試験に受かった〈ぼく〉は、カンポンを出ていくことになったのです。
都会で自分の生きる道を見つけた人にとって、かけがえのないもの。
それが故郷です。
ラットの故郷がここにあります。
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